SS『花火大会』

気づいたら6月で、しかも1ヶ月も空いちゃったよ!
ってことですいません。
ネタが思いつかず、またまた書きかけが溜まってゆく一方です(^-^;
今回は奈々さんの曲を聴いていて、書きたいなぁと思いまして。
ただ、全く違う着地になりましたが。

少し季節先取りてすが、花火大会になのはさんがある決意を胸に向かいます。
面白かったよ~って方はパチパチやコメント下さると励みになります!

それでは続きよりどうぞ!
----------------------------------------------------------

凍えるような冬の寒さも
うだるような夏の暑さも
貴女と一緒なら
どれもかけがえのない素敵な季節

-午後2時 ハラオウン家

ミーンミーンミーン…
外では蝉が元気良く鳴いている。

「蝉の声って聞くだけで何倍も暑く感じるな…」

アルトセイムと違って、日本の夏は少しジメジメしていて、
冷房の苦手な私は扇風機の前から動けずにいた。

「今頃、なのはは何をしているのかな…?」


-午後3時 翠屋

夏の日差しが強いせいもあって、この時間帯、一休憩入れるために
たくさんのお客さんが来る。
私、高町なのはもこの忙しい時間帯はお店を手伝っている。
今日も変わらない1日。でもこの後、夏の醍醐味が待っている。

『花火大会』


-午後5時 高町家

お母さんに着付けをお願いして、浴衣を着ることにした。
夏祭りといえば浴衣だし、今日は自分にとって大きな決意の日でもある。
そう、フェイトちゃんに気持ちを伝えようと思っているのだ。

今までにも何となくそんな雰囲気はあって。
はっきりと気持ちを伝えたことはないけれど、私の気持ちはフェイトちゃんにバレバレだと思う。
きっかけがないまま今日に至ってしまった訳だけど、でも、しっかりと伝える事が大事だから。
だから、それが思い出になって、来年もまた一緒に見れたらいいねって
そんな約束が出来るよう、今日を選んだ。

「行ってきま~す」


-午後6時 待ち合わせ場所

一足先に私が到着。
フェイトちゃんはまだ来ていない。
履き慣れていない下駄のせいで少し足が痛いけど、今日のためだ、我慢、我慢。

「なのは~!ゴメンね、待たせたかな?」
「大丈夫だよ、今来たところだから」
「…」
「どうかした?フェイトちゃん??」
「浴衣…なんだね」
「えっ?あっ、うん。変かな?」

突然フェイトちゃんが黙り込んだ為、思わず感想を聞いてしまった。

「ううん、全然!凄く綺麗だよ。和服って見慣れないからかな、何だか新鮮で…」
「そっか、ありがとう…」
「うん…」

少し気恥ずかしい空気が二人の間を流れる。
こんな時アリサちゃんが居れば『この暑い苦しい時にあんたたち、さらに暑くするんじゃないわよ!』と一喝入っていたに違いない。

「さ、いこっか」


-午後6時30分 夏祭り

縁日が催されている会場は、右にも左にも楽しい屋台が並んでいる。
金魚すくいにりんごアメ。たこ焼きにヨーヨー釣り。
射的は普段の魔導訓練のおかげか、露店のおじさんが青ざめていたように見えたのはご愛嬌。

あっという間に時間が過ぎて、人出も多くなってきた。
楽しい時間をそれなりに過ごしてきたけれど、刻一刻と迫る時に緊張も増してきていた。

「そろそろ花火が見える場所に移動しようか」
「そうだね」

人通りの多い場所を避けながら花火が見える場所まで歩く。
実は下駄のせいで足の痛みが限界に近づいていた。
告白の緊張も相まって、いつの間にか無口になってしまっていたらしい。

-午後7時 公園

「なのは?大丈夫??気分悪い???」
「へっ?ううん、大丈夫だよ?」

笑顔で返したものの、自分では少し引きつっていることが分かっていた。
それでも、暗がりだしフェイトちゃんには気づかれないだろう、そう思った。

「何だか顔色が悪いね…。花火は止めて帰ろうか?」

フェイトちゃんには見抜かれていた。
少しの変化にも敏感に気づいてくれるフェイトちゃん。
これって、普段から私を気にかけてくれていないと気づかないことだよね。
少し胸がキュンとした。

「ううん、大丈夫だよ」
「そう?」

少し心配そうな顔をしながらも再び歩き出した。
が、時折、様子を伺うようにこちらを振り返るフェイトちゃん。
その気遣いにだんだん情けなくなってきてしまった。

そんな時、足元に転がる石ころに躓いてしまった。
ただでさえ限界に近かった私の足はとうとう悲鳴を上げた。

「きゃっ!」

転ぶことは無かったが、拍子に下駄が脱げてしまい、
鼻緒と擦れて赤くなった足を見られてしまった。

「なのは、大丈夫?! あぁ、足が…。歩けるかな?やっぱり無理しないで帰ろう?」

フェイトちゃんの心配が胸を突き刺す。
はたはたと涙がこぼれてきた。

「泣くほど痛いの?どうしようかな…」

うろたえるフェイトちゃん。

「違うの…。ゴメンね、フェイトちゃん。いやな思いさせちゃって」
「いやな思いだなんて」

堰を切ったように涙が溢れてきた。
こんな筈じゃ無かった。もっとカッコよく伝えて、思い出いっぱいの日にするはずだった。
声がうわずって涙混じりになる

「今日はね、フェイトちゃんに見てもらいたくて浴衣を着たんだ。
でも、こんな格好悪いところ見せちゃって…。
それに聞いてもらいたい事もあったのに。これじゃ思い出が台無しになっちゃう」
「なのは…」

しばしの沈黙のあと、フェイトちゃんが私の髪を撫でながら

「でも、私は嬉しかったよ?いつもと違うなのはが見れて。
格好悪くなんてないよ。その気持ちが嬉しいから」
「フェイトちゃん…」

ヒュルルルルル ドーン…

「花火始まっちゃった。
ごめんね、フェイトちゃん」
「気にしないで、なのは。
また来年、一緒に来よう」

優しく微笑んでくれる。

フェイトちゃんに伝えたい。
ちょっと不格好でも、きっと受け止めてくれる。

「あのね、フェイトちゃん。
私、フェイトちゃんの事が大好き。
だから、来年も私と一緒に花火を見にきてくれますか?」

暗がりでフェイトちゃんの顔はよく見えない。

「なのは、こっちに来て」

告白の返事だと思いきや、近くのベンチに座らされる。

「立ったままだと足辛いでしょう?」

この優しさが大好き。

「えっと、何かタイミングがおかしくなっちゃったけど、私もなのはが大好きだよ」

そして

「今日は素敵な思い出にするんだよね?」

そう言うと
「チュッ」

頬にキスをされた。

花火に照らされている私の顔は、きっと真っ赤だろう。

「うぅ~」

フェイトちゃんばかり格好良くて何だかズルい。
負けじとフェイトちゃんの頬に口付けて

「じゃあ、来年も貴女の隣に居るのは私だからね」
「勿論だよ。これから夏が過ぎて、寒くなっても二人で居れば暖かい。
そうして、来年も再来年もこうやって二人で季節を過ごしながら、此処で花火を見よう」

花火に照らされながら、これからの約束に誓いの口付けを交わした。

fin

テーマ : 二次創作小説(版権もの
ジャンル : アニメ・コミック

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

秋水

Author:秋水
秋水と書いて「あきみ」と読みます

リリなのシリーズは「無印」からリアルタイムで追いかけています
なのフェイなの
大好きです(*^ ^*)

しかし書き始めると、難しいものですね(^-^;
日々、精進です!
よろしければお付き合いください♪

-------------------------------

ここで掲載している二次創作は、企業・団体・オリジナルの作品とは一切関係がありません
また、当サイトの無断転載・複製・加工等は一切禁止します
あとは、ネットマナーの範囲内でお楽しみいただければ幸いです

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
応援しています!
藤真拓哉・最新情報バナー
リンク
メール送信フォーム
サイト・管理人へのご意見・ご感想はメールでも承っております。SS投稿も受付中!
アクセスカウンター
ブログランキング