SS中編 『君だけを』 第9話

何だか自分の中で話が捻れてしまい、なかなかまとまらなかった9話です。
展開が急すぎたかな?(^-^;

フェイトさんの中で答えが出ます。
10話目処予定でしたが、1話追加であと2話で終了予定です。

よろしければ、続きよりどうぞ!
----side F

・・・なのは、なのは、なのは。
大切な彼女の名前を呼び続ける。

『あの頃、私は本当に幸せだったよ。幸せをありがとう、フェイトちゃん』

そう言った彼女の笑顔が忘れられない。
酷いことをした。そんな私にも幸せを感じてくれていた。
思い上がりだけど、それが嬉しくて。

最後になのはに会えて良かった。
隣で生きていくことは出来ないけれど、
彼女の『思い』を胸に彼女を想って生きていく。

私ももう馬鹿な事は止めて、この想いに向き直おう。
彼女の幸せを心から願える自分に変われるように。

そんな時携帯が鳴った。
『八神はやて』
ディスプレイにそう表示される。
前の私なら、きっと一番見たくない名前。
でも、なのはを幸せにしてくれる人だから。

ピッ

『もしもし、フェイトちゃん?番号変わってへんかってんね』

唯一なのはと繋がっていられるもの。
この街と決別をしたはずなのに、最後まで携帯番号だけは変えることが出来なかった。

「八神さん、久しぶりだね」
『八神さん・・・か。まぁええわ。今日なのはちゃんに会ったんやろ?』
「あぁ、偶然ね。八神さんも一緒だったんでしょ?挨拶できなくてごめんね」
『いや、それはええねん。私も離れたところに居ったし』
「ねぇ、八神さん。こんなこと私が言えた義理じゃないんだけど、高町さんを幸せにしてあげてね」
『・・・フェイトちゃんはそれでええんか?』
「いいもなにも。現に今付き合っているんでしょ?」
『幸せになって欲しいと思ってるよ』
「ふふっ、なんでそんなに他人事なの?
八神さんの仕事じゃない」
『まぁ、そうなんやけど…』

少しの沈黙のあと、

『なぁ、フェイトちゃん。フェイトちゃんはまだなのはちゃんが好き?』

そんなことを聞いてきた。

「それは・・・」
『気持ちに嘘偽りがないんやったら、正直に答えて欲しい』

はやての声色からどれだけ本気で聞いているのかが伝わってきた。
”なのはに幸せで居てほしい”
だからはやてには正直に伝えようと思った。

「今までもこれからも高町さんを大事に想うよ」
『それは私という存在が居っても?』
「うん、それで高町さんが幸せなら」
『そうか、なんかそれ聞いて安心したわ。
ところでフェイトちゃんはいつ帰るんや?』
「ん、明日は一日クロノの結婚式だから、明後日の朝かな」
『また早いお帰りなんやね』
「まぁ向こうでやらなきゃいけないこともあるしね」
『ほな、また連絡するよ。すずかちゃんもアリサちゃんも会いたがってたから、またご飯でも行こう』
「そうだね、また」
『じゃあね』

短い終了音と共に、ポフッとベッドに倒れるように寝転んだ。

私が早く帰る理由。ついさっきまではこの町にいるのが辛かったから。
でも今は…

「これまでのこと、ちゃんとしなきゃ…ね」

全部は無理かもしれないけど、これからの自分の為に、過去を清算しよう。

いつになく、すっきりした気持ちで床についた

テーマ : 二次創作小説(版権もの
ジャンル : アニメ・コミック

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まとめteみた【空蝉のうた】

何だか自分の中で話が捻れてしまい、なかなかまとまらなかった9話です。展開が急すぎたかな?(^-^;フェイトさんの中で答えが出ます。10話目処予定でしたが、1話追加であと2話で終了予定です。よろしければ、続きよりどうぞ!

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プロフィール

秋水

Author:秋水
秋水と書いて「あきみ」と読みます

リリなのシリーズは「無印」からリアルタイムで追いかけています
なのフェイなの
大好きです(*^ ^*)

しかし書き始めると、難しいものですね(^-^;
日々、精進です!
よろしければお付き合いください♪

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