バレンタインSS

一日遅れたけど、バレンタインSSです!

設定はあんまり意味無かったです(^-^;
とりあえずフェイトさんがタラシ要素あり。
なパラレルです

続きからどうぞ!





「相変わらずおモテになるようですね、ハラオウン先生」

数学準備室の私のデスク。
そこには高らかに積まれたチョコレートの山。

自慢じゃないけど、私、フェイト・T・ハラオウンはモテる部類の人間で、毎年この時期になると、当たり前のように眼前に広がるこの光景。友愛のものもあれば、それ以上の気持ちが籠ったものもある。
今まではそれも悪い気はしなかったのだけど…。

先程冷ややかな言葉を放ったのは、高町なのは。
一つ年下で、同じ数学教師だ。

冷たい視線で私とデスクを一瞥し、次の授業準備を黙々と始めた。

「皆の気持ちは嬉しいんだけど…」

腰掛けていたソファから立ち上がり、なのはの後ろに回ると、

「欲しいチョコは一つだけなんだ。
…ねぇ、なのははくれないの?」

細い腰を抱き寄せ、そう耳元で囁いた。
とほぼ同時に

「ったたたた!」

手の甲に鈍い痛み。
なのはに抓ねられ、飛ぶように身を離す。

「酷いじゃないか」
「どっちがですか!セクハラですよ?!
あと、『なのは』じゃなく、『高町』です!ハラオウン先生」

ジト目でなのはを見やるも

「そんな目で見ても知りません」

無言の訴えも一蹴されて、彼女はスタスタと次の授業に向かっていった。

私はというと、次の授業はちょうど空き時間で、ソファに座り直すと、天井を仰いだ。

その時、ガラッと扉の開く音がして、

「あぁ、おったおった、フェイトちゃん。私も次空きやから、一緒にお茶でもどうや?」

独特の訛りの彼女は国語教師の八神はやて。
なのはと同じ歳で親友。
人懐っこく、誰とでも別け隔てなく付き合える性格で、いつの間にか私も仲良くなっていた。

自分の部屋のようにガラス棚からマグカップを二つ取り出すと、手際よくコーヒーを入れ、向かい合うようにソファに腰掛ける。

コーヒーの入ったマグカップを受け取り、一口。
はやての入れてくれるコーヒーは美味しい。

「ところでフェイトちゃん、その赤くなってる甲は、もしかせんでも?」
「うん、さっき怒られました」

情けなく眉をハの字にすると、くくっと笑いを堪えながら、

「で、今日はどしたん?」
「なのはのチョコが欲しいって言ったんだけど…」
「で?」
「貰える訳ないじゃない」

はやては「まぁ確かにあんなん見せられたらな」と呟きながら、デスクに視線を向ける。

「はぁ…どうしたら、なのははこっちを向いてくれるんだろ」
「そんなんフェイトちゃんがしっかりしたら…
あれ?」
「どうかした?はやて」

ソファから立ち上がると、チョコ山の中から一つの箱を取り出した。

「フェイトちゃん、これ、誰から貰った?」

それは綺麗な蒼い箱に金色のリボンが掛けられていた。

「ん~、分からない」
「…最低や」

少し侮蔑を含んだ目でこちらを見ながら

「これ、なのはちゃんからやで」
「へっ?!でも私貰ってないよ」
「なのはちゃんの性格考えてみ?素直に渡すと思うか?」
「そういうはやてこそ、どうしてなのはからだって分かるのさ」
「だってこのラッピングセット、一緒に買いに行ったんやもん」

へなへなっと全身の力が抜けた。
あぁ、どうしよう。
凄く嬉しい。嬉しいんだけど、彼女を傷付けた。

「ほれ、フェイトちゃんらしくない。
せっかく欲しかったものが貰えたんや。
ついでになのはちゃんも手に入れてまえ!」

ニカッと笑うと

「ほなね~」

と準備室から姿を消した。

ソファに項垂れるように座って、しばし考え事。
だって貰えると思わなかったんだ。

そこから一気に立ち上がって、彼女達には悪いけど、山を成していたそれを残らず返した。
本当に欲しかった一つを残して。

結構な数があったから、返し終わった頃には日も暮れかけていて
『なのは、まだ居るかな』
少しの心配とともに数学準備室へ戻ると、
彼女はデスクで小テストの採点をしていた。

「チョコ、整理されたんですね」

視線はそのまま黙々と作業を続けている。

「うん、全部返した。
本当に欲しかった、たった一つが手に入ったからね」
「…そうですか」

蒼い箱を掲げながら、なのはの反応のを見る。
チラッとこちらに目を向けたなのはと一瞬だけ視線が絡んだけど、また直ぐに伏せられた。
その瞳は揺らめいていて、明らかに動揺を隠そうとしている。
『隠し事は下手なタイプか』
やっぱり彼女からのものだと確信を得て、さらに嬉しさが増した。

「ふふっ、本当にこれ以外いらないんだ。ついでにこれをくれた人も手に入れたいんだけど」

そう言いながら、なのはの後ろに回り込み、

「美味しいんだよ、味見してみる?」

取り出した一欠片を口に含んで…

後ろから抱き抱えるように、口付けた。
急な事に慌てたなのはの唇を舌で割って、チョコを滑り込ませる。

「ねっ、美味しいでしょ?
…ありがとう、なのは」

耳元でそう呟くと、真っ赤な顔を俯けて一言、

「…ばか」

それは、これ以上ない愛の囁きに聞こえた。


fin

テーマ : 二次創作小説(版権もの
ジャンル : アニメ・コミック

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まとめteみた【空蝉のうた】

一日遅れたけど、バレンタインSSです!設定はあんまり意味無かったです(^-^;とりあえずフェイトさんがタラシ要素あり。なパラレルです続きからどうぞ!

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プロフィール

秋水

Author:秋水
秋水と書いて「あきみ」と読みます

リリなのシリーズは「無印」からリアルタイムで追いかけています
なのフェイなの
大好きです(*^ ^*)

しかし書き始めると、難しいものですね(^-^;
日々、精進です!
よろしければお付き合いください♪

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また、当サイトの無断転載・複製・加工等は一切禁止します
あとは、ネットマナーの範囲内でお楽しみいただければ幸いです

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