ホワイトデーSS

どうも、こんばんわ。
1ヶ月1話更新が定着してしまっています。
更新が無いのに来てくださっている方々には、本当に申し訳ないですm(__)m
また、拍手ありがとうございます。

そんでもって連載中の「君だけを」でございますが、ラストが大変に難産でございまして。
納得いくラストが書けるよう、もう少し頑張らせてください。

そしてそして、本日の更新は、本番日から2日も過ぎちゃってますが、バレンタインSSの続きでございます。

よろしければ、続きからどうぞ!





バレンタインから1ヶ月。
不意打ちのキスのあと、私たちはうまくいきました…なんてのは妄想。

一度は流されそうになった私だったけど、あまりにもハラオウン先生がちょっかいを出してくるものだから、

「いい加減にしてください!
私は貴方のものになった覚えも、なるつもりもありません!!」

恥ずかしさとか色んな感情が綯い交ぜになって、思いの外、キツい言葉が出てしまった。
ハラオウン先生は、驚いたように目をまるくしたあと、困ったように細めて

「ごめん、調子に乗りすぎたね」

そう一言呟くと、数学準備室から出ていってしまった。
一人、部屋に残された私は力無くその場にあったソファに雪崩れ込む。

「どうして素直になれないんだろ…」

誰が答えてくれる訳でもなく、空しく部屋に響くだけ。

それからというもの、態度こそ以前と変わらないが、明らかに私に触れてこなくなった。
そりゃあそうだよね。
自分で蒔いた種だもん。
やるせない気持ちを抱えたまま、もうすぐバレンタインから1ヶ月が過ぎようとしていた。

その日は少し仕事が早く終わったので、参考書を探しがてら、街に来ていた。
街はアクセサリーやらお菓子やら、何もかもがホワイトデー仕様になっていて、街中の雰囲気もどこか浮き足立っている。
そんな中、道を隔てた向こう側に見知った姿を見つけた。
ハラオウン先生だ。
隣には私たちよりも少し年上なのだろうか、大人っぽい雰囲気でハラオウン先生よりも少し明るい髪色の女性が並んでいて、二人は親しげに話ながら、ブランド物のアクセサリーショップに姿を消した。

「…っ」

あんな言葉を浴びせてしまったのだ、ハラオウン先生が次の誰かに行ってしまったとしても、私にとやかく言う権利はない。
例え本心で無かったとしても、ハラオウン先生を深く傷つけてしまったことに変わりはないのだから。

今になって気付く。
私はいつの間にかハラオウン先生に捕らわれてしまっていること。
どうしようもなく、彼女の事が好きになっていること。
離してから気付くなんて、本当にバカげている。

どうしようもないモヤモヤした気持ちと、これからどうやってこの『恋心』と決別をするかを考えながら、溢れそうになる涙を堪えて、家路を急いだ。


ホワイトデー当日。
朝から何だか熱っぽくて、教師としてはどうかと思ったが、生徒にうつしてしまうよりはマシ。という判断から自宅待機を選んだ。
ハラオウン先生はこの前の彼女に何かプレゼントしたのだろうか。
考えたくないのに、思考はどうしてもそちらに向いてしまう。
顔まで深く布団を被り込んで、無理矢理眠る事にした。

『ブー…ブー…』

携帯の鈍いバイブ音に起こされる。
随分と眠ってしまっていたようで、外はもう暗くなっていた。
ボヤっとした頭のまま、ディスプレイも見ずに電話にでる。
この携帯に掛かってくる相手なんて知れているのだ、多少寝起き声でも気にすることはない。

「もしもし?」
『もしもし、なの…高町さん?』

思いもよらない相手からの着信。
一気に目が冴える。

『体調はどう?』
「えっ…と、ハラオウン先生ですよね?
どうしてこの番号を?」
『あっ、そっか。はやてに教えてもらったんだ。
あのね、もし今体調が戻ってるなら、会いたいんだけど、ダメかな?』
「いえ、今日一日ゆっくりさせて頂いたので、体調は大丈夫ですが…」
『そっか、良かった。
実は今、家の前に居るんだ』

窓から覗くと、こちらに向かってヒラヒラと手を振っている。

「すぐに行きますから!」

慌ててコートを着かんで家の鍵を閉めると、ハラオウン先生の元へ急いだ。

「そんなに慌てなくても良かったのに」

ハラオウン先生は笑いながらそう言ったけど、まだまだ寒さが残る季節。外で待っててもらう訳にはいかない。

「少し歩こうか」

私に歩調を合わせて、ゆっくり目に歩いてくれる。
特に会話をするでもなく、気付けば臨海公園まで来ていた。

ハラオウン先生はおもむろに立ち止ると私に向き直って、

「手、出して?」

何の事か分からないまま、両手を差し出す。
その上にポンっと小さな白い箱が置かれた。

「バレンタインのお返し。
高町さんは嫌かもしれないんだけどさ、
私、どうしても君を諦められそうになくて。
だから、どうしても今日それを渡したかったんだ」
「…開けてみもいいですか?」

どうぞと微笑みで返される。
中には何時ぞやのブランドショップのネックレスが入っていた。

「似合うだろうな~って思って。
私の『本気』、受け取ってくれないかな?
って、泣いてる?泣くほど嫌だった??
ゴメンね?」

溢れ出した涙を見て、ハラオウン先生が慌てる。

「いえ、違うんです。ごめんなさい。
嬉しいです。ありがとうございます」

涙を拭うと、取り敢えず先日の事を謝り、その上で、

「ハラオウン先生…いえ、フェイト先生」

そう呼び掛けると、えっ?という表情と共に空気が少し強ばった。

「あのですね、フェイト先生の『本気』、前向きに受け取りたいって思ってるんですけど」
「…えと、それって…」
「はい、私、フェイト先生の事が好きです。
だから、フェイト先生も私の『本気』受け取ってくれますか?」

少し背の高いフェイト先生に向けて背伸びをして。
その唇に軽く自分のそれを触れさせた。

「少しは素直になる努力しますね」

硬直しているフェイト先生に背中を向けて、私は歩き出す。

その後、フェイト先生が覚醒するまで、暫く掛かったのだった。



fin

テーマ : 二次創作小説(版権もの
ジャンル : アニメ・コミック

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まとめteみた【空蝉のうた】

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プロフィール

秋水

Author:秋水
秋水と書いて「あきみ」と読みます

リリなのシリーズは「無印」からリアルタイムで追いかけています
なのフェイなの
大好きです(*^ ^*)

しかし書き始めると、難しいものですね(^-^;
日々、精進です!
よろしければお付き合いください♪

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